自分三倍刺激

 私が最近もっとも感動したことは、いま赤ちゃんに対する研究が非常に盛んなんです。いままでは、赤ちゃんというのは何もできないから、親のほうから何かをしてやらなければいけない、と思われていたけど、実はそうではないんです。
この間テレビで放映していましたが、生まれたばかりの赤ちゃんをお母さんに抱かせると、すぐに乳房に吸い付く。そして少しずつ、少しずつ目を開ける。そうしてお母さんの顔を見るんです。
もう目が見えるだけじゃないんです。生まれた瞬間に大人のやることは全部やる。
たとえば赤ちゃんの背中を支えてやると、立って前へ進もうとする。歩く足をするんです。
左手に棒を握らせて、その棒を持ち上げると、赤ちゃんはそのままくっついてくる。左手一本で自分の全体重を支えられるんです。
 研究者によると、生まれてからの1時間は『目覚めた状態』にあるといわれていますが、実はこの間に赤ちゃんは、自分自身を爆発的に成長させているんです。よく「あっ笑った」と親は喜ぶけど、赤ちゃんというのはもともと、生まれてすぐにものが見えて、笑う意思もある人間なんですね。
逆にいうと、人間というのは生まれながらにそういう素晴らしい能力を持っているんです。
ところがそういうことを知らないから、日本のお産の場合、多くは、赤ちゃんが生まれるとすぐお母さんから離して体を洗ったりする。実際に対面するのは早くて5分後、どうかすると15分・・・下手すると1日あととかになるでしょう。
せっかくの母と子のつながりを引き離してるんじゃないかと、前から疑問に思ってたことが、研究者の手によって具体的に証明されました。

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